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2007年10月25日 (木)

「回也不愚」解説ページ

さて、今日は、「論語読みの論語知らず」ということについて少々。

「論語読みの論語知らず」と、「回也不愚(かいやぐならず)」いうタイトルが、どのようにつながるかといえば、

その前に、「論語読みの論語知らず」とは、どういう意味かご存知ですよね。

では、説明していただけますか?

と、リクエストをすると大抵の人は尻込みをされるのですね。

そのわけは、自分の頭の中にはあるのですが、アウトプットをしたことが無い、すなわち整理されていないのでなんとなく不安。

それに、いきなりの質問に対して、みんなの前で答えるという行為は勇気のいることですよね。
とちらないか、上手く喋れるか、説明できるだろうか、恥をかきたくない!などという余計な心理が働き、手を挙げることに躊躇するのですよね。

そこで、「論語読みの論語知らず」といことばについて、「新明解国語辞典」を見てみると、次のように記載されれていました。

〔書物に書いてあることを知識として持っているだけで、それを生かして使うことができない、ということ。学者の通弊を指摘した語〕

私は、学者ではないのですが、正(まさ)しく先週はこの言葉を実感!でした。

具体的には、先週の記事で、私が、とある人から「周りと衝突する人」というレッテルを貼られた。そのレッテルを貼るという相手の行為にについて、心理学者の図書を引用して納得したのですが、「論語」にはそれに対する処し方が述べられている。

すなわち、心理学者の言葉を借りなくとも、論語の中から顔回に関する条を見れば原理的に説明されているので、熟読・熟考すると解決できるし、それを生かして使うことも可能であった。

そんなことに気づいて、抽出したのが今週のタイトルの条です。

では早速、『論語上』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫からその条の訓読みを引用しながら、またその現代訳と解説を同書から要約してお届けします。

(し)(い)わく、吾(わ)れ回(かい)と言うこと終日、違(たが)わざること愚(ぐ)なるが如(ごと)し。退(しりぞ)きて其(そ)の私(わたくし)を省(かえ)りみれば、亦(ま)た以(も)って発(はっ)するに足(た)れり。回(かい)や愚(ぐ)ならず。

孔子はいう、わしは顔回と終日話していても、彼はわしの言葉にさからわない。馬鹿みたいに見える。しかし彼が、わしの前を引き下がってのちの、その私的生活、つまり、弟子たちと一緒にいるときの言動を観察すると、人をはっとさせるものが充分にある。彼は馬鹿ではない。

切先は嚢中に収めておくべし。
この顔回の姿勢、態度を見習えばよかったのですよね。

先輩や上司、または自分では偉い!と思っている人、周りからちやほやされている人と接するときは昼行灯(ひるあんどん)でよかったというか、愚を貫くべし!
それが本当に賢い人と評される人の姿勢・態度なんですね。

しかし、私は顔回のように賢くもないし、私が自分の意見や考えを主張する場合は、それが正しいかどうかを相手に訊くという意図などもあり、そういう面から判断しても愚、すなわち賢くないゆえのことではあったようです。

次に、「回也不愚(かいやぐならず)」というこの条の、吉川博士の解説を紹介します。

●「回(かい)」とは、弟子の顔回である。
姓が顔(がん)、名が回(かい)。字(あざな)は子淵(しえん)であるので、顔淵(がんえん)とも呼ばれる。孔子と同じく魯(ろ)の国の人であり、30歳の年下であったが、孔子のもっとも愛する弟子であった。
また、この愛弟子は、年若くして死んだので、彼に対する批評の言葉、また愛惜の言葉は、「論語」のなかに、もっともしばしば現れる。

●「退いて其(そ)の私(し)を省(せい)す」の私とは、公に対する言葉であって、私生活の意である。
また、省は、観察と訳してよい。

●「亦(ま)た以(も)って発(はっ)するに足(た)る」の発を、古注には、大体を発明する、と説き、新注には夫子の道を発明す、と説くが、要するに重要なものの端緒が見出されることであって、顔回の私的生活は、人をして、そうしたものの発見を可能にするだけのものを、充分に持っている、というのである。
「人をはっとさせる」と訳したのは、しゃれではない。

「発(はっ)するに足(た)れり」の訳として、「はっとさせるものが充分にある」と説明され、「しゃれではない。」といわれ始めてそのわけについて、「はっ」と気づきました。

それほど愚鈍である私が何で誤解を受けるのか?
その気づきと体験あれこれは、週末までお待ちください。

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