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2007年11月 1日 (木)

「一箪食一瓢飲」解説ページ

Photo 画像は秋田の友人からのプレゼントです。
「近況」と題した次のような短い文章に一杯の情報を盛り込み、送ってもらいました。

「元気ですか。
紅葉も麓まで降りてきました。
街の街路樹のケヤキ、ナナカマド、イチョウが見頃です。
ストーブも10月初旬から活躍しています、今のところは暖冬で過ごしやすいです。

先日はラジオまつりで北山たけし、上杉香緒里、牧村三枝子ステージを見ました。
これからは菊花展とか残り少ない紅葉散策を楽しみにしています。」

彼の文面は、憎らしいほど、簡にして要を得ている。

具体的には、彼の短い言葉から10月末の秋田の今、そして自らの様子と楽しみ、心境までもが伝わってくる。

彼は、「一筆啓上 火の用心 おせん泣かすな 馬肥やせ」詳しくはこちらという文章をお手本に、レポートの書き方を意識して練習したのかなー。
長年の企業生活でその基本を身につけ、無意識レベルにすらすらと書けるようになったのか、それとも、持って生まれたもの、天性かな?

または、漢文を学んで、その素養を身につけたのかな。
蛇足ながら、オレは読んでも(見てもかな?)進歩しなかったけど。

そんなわけで、今週は論語の中から、短い言葉のなかにも顔回(がんかい)の人となりを髣髴(ほうふつ)させる章を、

『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 「雍也(ようや)第六」の条から訓読を引用し、その訳と解説は他の書籍も参考にしながら良いとこ取りでお届けします。

(し)(い)わく、賢(けん)なるかな回(かい)や。一箪(いったん)の食(し)、一瓢(いっぴょう)の飲(いん)、陋巷(ろうこう)に在(あ)り。人は其(そ)の憂(うれ)いに堪(た)えず。回(かい)や其(そ)の楽しみを改めず。賢なるかな回や。

意味は、次の通りです。

孔子がいわれた、「賢い男だよ、顔回(がんかい)は。竹で作った弁当箱一杯のご飯と、瓢(ひさご)のお椀(わん)一杯の飲み物、そうした粗末な食事、そして狭い路地で暮らしている。普通の人ならそんな生活のせつなさに堪えられないであろうに、顔回(がんかい)は自らの楽しみとするものを改めずに、貫き通そうとしている。えらいよ、顔回(がんかい)は。」

また、解説として吉川博士は、次のように述べている。

・「賢なる哉」の賢の字は、われわれの俗語でいえば、「えらい」にあたる。

・「一箪(いったん)の食(し)」、箪(たん)とは、竹でつくった四角な弁当箱であり、食(し)とは広義の食物(しょくもつ)の意味でなく、「めし」の意味である。したがってショクと発音せず、シと発音する。

・一瓢(いっぴょう)の飲もの、瓢はひょうたんではなく、まるいひさごを半分に割ってかわかした半球がたの椀(わん)である。

・陋巷(ろうこう)、「陋」は、せまい、であり、「巷」はふつう、露地、と解される。

因みに、「角川新字源」では次のように記載されていた。

・【一箪食一瓢飲】いったんのしいっぴょうのいん:わりご一杯の飯と、ひさご一杯のしる。そまつな食事をいう。〔論・雍也〕「一箪食一瓢飲在陋巷」

・【陋巷】ろうこう:せまい街路。貧民街。路地裏。〔論・雍也〕「在陋巷」

いかがでしたか?
短い句点の中にも顔回(がんかい)の人となり、それに孔子の顔回(がんかい)を思う心、早逝した愛弟子を偲(しの)ぶ気持ちが伝わってきますねー。

こんな評価やフィードバックをもらった部下はやる気になるでしょうね。

そして、今の現状、辛く苦しい生活にも耐えられる。
いやっ、その苦しい生活さえも楽しみに変えることが出来る!

そんな気持ちになれるかも知れませんね。

そんなことを考えると、古典を読む楽しみ、「温故知新」の楽しみを味わうことができる。
「論語は現代の問題を原理的に説明している」という、昭和の碩学、安岡正篤翁の言葉にも納得できる。

さらに、この条が示唆するところ、
それが、.「一箪食、一瓢飲(いったんのし、いっぴょうのいん)」であり、
「陋巷(ろうこう)に在(あ)り」という言葉。

そして、そんな貧しい生活にもかかわらず、「其(そ)の楽しみを改めず」という姿勢。

これがあれば、人生における失敗はない。
そう言い切っても、過言でない。

多くの失敗は、質素倹約、簡を忘れたところにある。
と私は思う。

そんな私の気づきと体験談は、週末をお楽しみに。

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コメント

褒めていただき有難う。
辛いとか楽しいは他人の決めることではないと思います。
本人が良いと思えばそれが一番、でも人に迷惑、犯罪はだめ、常識の範囲で自分なりの生活をして、また夢中に成れる事を探し楽しむようにしています。
気を張らず気楽に人生楽しみましょう。

繁ちゃん、コメントありがとう。

誉めてなんかいませよー。
繁ちゃんが、自分では気づいていない強み、それを「Iメッセージ」で、すなわち、私の感じた気持ちをそのまま表現しただけですよー。

そして、繁ちゃんのコメントも、古典(荘子)のいわんとするところも、コーチングという違った視点で表現すると「人は、外物の性にするけど、その8割までは内的要因」、すなわち、、自分の心の問題ですよね。

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