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2008年2月15日 (金)

「忠恕」解説ページ

リーダに必要なもの、それはビジョン(理想の未来像)である。
しかし、今の首相にはビジョン、夢がない。

小泉さんにはビジョンがあった。
そして、あの人はビジョンを語ることができた。
良い悪いはともかく、あの人にはビジョンがあって、それを外に向けて発信した。

それで、内外の信頼を得た。
国内では選挙に勝ち、外、すなわち外国からの投資を呼び込み株価が上がった。

3年後の夢、すなわち、中期ビジョンの必要性とその具体的な諸施策や戦略、マイルストーンなどについて、いま、知人の経営者にアドバイスをしてきたところや。

これらは、つい最近聞いた話である。

では、リーダーは、ビジョンを語ることができれば、思いやりの心は不要なのか。

彼、小泉さんには、果たして思いやりの心があったのか。
そもそも、小泉さんを国民は信頼していたのか。
経営者層には、思いやりの心というものはなくても良いものなのか?

そんな気持ちから、タイトルの熟語を「角川新字源」で検索してみた。

【忠恕】ちゅうじょ:真心と思いやりの心。真心と思いやりがある。〔論・里仁〕「夫子之道、忠恕而已矣」

検索結果からは、「信頼」という文字も、「リーダー・指導者」という文言も存在しなかった。

そこで、『論語』 吉川幸次郎(著)  中国古典選3 朝日文庫の「里仁第四」を見てみた。

その記載されていた内容について、同書からの引用を主に、一部を追加・割愛・要約等、加工を施し、訓読とその現代訳および解説をお届けします。

まずは、訓読、すなわち、読下し文です。

(し)(い)わく、参(しん)よ、吾(わ)が道(みち)は一(いつ)(も)って之(こ)れを貫(つらぬ)く。曾子(そうし)(い)わく、唯(い)。子(し)(い)づ。門人(もんじん)(と)うて曰(い)わく、何(な)んの謂(い)いぞや。曾子(そうし)(い)わく、夫子(ふうし)の道(みち)は、忠恕(ちゅうじょ)のみ。

続いて、その現代訳です。

孔子が曾子に「参よ、私の方法は、ただ1つのことで貫かれている」と言った。
それに対して、曾子は、「はい。」とのみ答えた。

孔子がその場を去ると、「さっきの対話は、どういう意味ですか?」と他の弟子が尋ねた。
それに応えて、曾子は、「うちの先生の方法は真心と思いやりの心に外ならない」と言った。

次に、吉川博士の解説です。

・参(しん)というのは曾子(そうし)の名であって、シムと発音し、より普通なサムの音には読まない。

・忠とは自己の良心に忠実なこと、恕とは他人の身の上をあだかも自己の身の上のことのように親身になって思いやること。

・孔子の行動なり思想は、現象としては、さまざまのあらわれ方をするが、その根底には、統一したものがつらぬき流れている。統一したものの内容は、忠と恕である、ということが、曾子(そうし)には、よく分かっていたので、ひびきに応ずる如く、ただ「唯(い)」、はい、とこたえた。

・「唯(い)」の字の意味は、「はい、さようでございます」という丁寧な返事であって、ただいまの中国語で、「是(し)」というのにあたるであろう。

・「門人問うて曰わく」の門人とは、曾子の弟子、つまり孔子の又弟子だから、門人問うて曰わく、であるという説がある。

・「一以って之れを貫く」、という言葉は、衛霊公篇(えいれいこうへん)第十五にも子貢(しこう)と孔子の対話として全く同じ表現が見える。

・孔子の思想と行動は、1つのもので統一されている、と読むのが普通の説であるが、清儒の中には、「貫は行なり」という訓詁(くんこ)から出発して、貫の字は実践を意味し、すべてを実践するのが、自分の方法である、という新説を立てるものもある。

孔子の道は、「仁」ではなかったのか?
「仁」は、どうなったんや!
という方のために、『論語現代に生きる中国の知恵』 貝塚茂樹(著) 講談社現代新書から貝塚博士の解説を引用してお届けします。

孔子の道はもちろん「仁」にありますが、仁ということばはまことにわかりにくい。いったい仁とはなんでしょうか。弟子たちによってそれぞれ解釈がまちまちでした。曾子は、孔子の仁というものを「忠恕」と定義したのであります。

自分の良心に顧みて恥ずかしいことをしない。他人のことをいつも思いやって、他人の身になって考える。この二つの面を持ったのが仁の徳だと曾子は解釈したのです。

そこであなたに質問です。
他人のことを思いやり、他人の身になって、どんなことを考え、何を実行しましたか?

※「曾子(そうし)」は『論語』 吉川幸次郎(著)  中国古典選3 朝日文庫の訓読には「曽子」とあり、「そうじ」とルビが振られていた。「角川新字源」、その他の書籍を参考に、「曾子(そうし)」と記載した。

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コメント

私も最近ブログ更新しました。よろしくお願いします。

ずーさん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

ずーさんとの共通点を探してみました。
まずは、「ココログ」ですね。

ずーさんは、「深夜特急(沢木耕太郎)」に興味がおありなのですね。
私は、世界一周を目標にしている友人から、その本の存在を知りました。

ところで、ずーさんがブログ記事を投稿する目的と目標は何ですか。

私の目的は、インプットをアウトプットすることによる気づきと、「六十化す」ことです。因みに目標は3年間記事を投稿することです。

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