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2008年10月 4日 (土)

「遠慮」解説ページ

 「社長、これが昨日の会議の内容です」
と、東田は昼前に社長室に入るなり、
昨日、東京で開催された会議の資料を宮坂に手渡した。

 「そうか、ご苦労さん」
と、宮坂から労いの言葉を聞いた東田は、
「そこで、1つ面白いっ!というか、これはっ!と、私が思ったものが1つありました」

 「おー、何や?」
と、徐に東田の顔を見上げる宮坂。

 「はい、その2ページ目の参考資料に記載されている件です」
「社長はご存知でしたか?」
と、聞く東田。

 「何、どこやっ?」
と、問う宮坂に促されるかのように、
「ここです。」
と、該当箇所を指で押さえる東田。

 「おー、これかー」
「これがどうした?」
と、内容を読み始める宮坂。

 やおら顔を上げて
「んっ、これは、初耳やなー」
と応える宮坂。

 「そうですかー、やっぱり!実は、」
と、話し始めたこの続きは、また来週お届けします。

 「何っ!その話とタイトルの『遠慮』とは、どうつながるんやっ!」
ですか?

 では、その予告編として今日は、『論語』 吉川幸次郎(著)  中国古典選4 朝日文庫 の「衛霊公第十五」から音読(漢文)を割愛し、訓読(読下し文)と吉川博士の解説を、引用を主に、読みやすく、わかりやすい形に加工を施して紹介します。

 まずは訓読、すなわち読下し文です。

(し)(いわ)く、
(ひと)、遠(とお)き慮(おも)んぱかり無(な)ければ、
(かなら)ず近(ちか)き憂(うれ)い有(あ)り。

 次に、いつもならここでその現代訳ですが、
この条については、「説明を加える必要を感じない」
と、吉川博士は語っておられます。

 では、訓読の後に、吉川博士はどのように述べておられるか?
それが次の解説です。

・説明を加える必要を感じないが、無、有、という、最も常識的な用言、遠、近という、最も常識的な形容詞が、たいへん効果を発揮している。良い文章はこのようでなければならぬ。

・日本の写本では、「人而無遠慮、必有近憂」(人にして遠き慮りなければ、必ず近き憂い有り)と「而」の字の多いものがあり、そのほうが、原文のリズムとしては面白いが、しばらく通行本に従う。

 この章には、これだけが書かれていた。

 では、と、「角川新字源」を検索してヒットしたのが、次の2つの熟語で、どちらにも同じ漢文が記載されていた。

【遠慮】えんりょ:① さきざきまで見通した深い考え。〔論・衛霊公〕「人無遠慮、必有近憂」

【近憂】きんゆう:近いうちに起こる心配ごと。〔論・衛霊公〕「人無遠慮、必有近憂」

 これで、タイトルの「遠慮」がどのような意味か?
また、この条の現代訳もおわかりですねっ。

 この条は、
・先行投資の必要性を説くに十分な金言でもあり、
・重要度と緊急度という2軸に分割して、その重要性を説いたり、
・to doに対してto beの必要性を主張する
そのようなときに効果的な至言であり、
それらを原理・原則的に説明したものである!
と、私は考えた。

 では、あなたにお伺いします。
あなたが社員教育の必要性や、
中期ビジョンの必要性を語るとき、誰のどんな言葉を引用しますか?

   <「遠慮」解説ページ  附録>

 「角川新字源」には、【遠慮】えんりょ固有の意味、
すなわち、「さきざきまで見通した深い考え」とは異なり、

意味②として、わが国で使われている意味・用法、
すなわち、日本語としての「遠慮」には、次の2つの意味があると記載されていました

・人に対してひかええめにする。
・江戸時代、家で謹慎する軽い刑。

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