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2009年4月 2日 (木)

可使由(よらしむべし)、不可使知(しらしむべからず)

Ranten0903092 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「おまえ、なー、
上層部だけでやりよるからうまくいかんのや。」

「下に降ろして、
みんなで揉まにゃ、うまくいかんやろうー。」
と、とある方がおっしゃる。

 ことの発端は、各部門長と呼ばれる人たち(各部の部長と称される責任者の方々)が、下、すなわち○□課長と呼ばれる人々に詳細な説明をして、問題や課題を共有する努力を怠っていたことにあった。

 では、その努力を怠った原因・要因は何か?
それが、可使由(よらしむべし)、不可使知(しらしむべからず)という故事に倣ったものか否か!
というほどの大層なものではない(笑)

 その要因として考えられるものには、

・単に説明したくなかっただけ
・説明できなかっただけ
・説明のプロセスが煩わしい
・説明の時間と環境がない
・キック・オフ宣言時に十分周知されている(ハズ)
・一一いわなくても、そのうち自然にわかる
・彼らには説明する必要性がない
・彼らは言われたことだけをしておけばいい
・黙って俺について来い

などという思い込みや考え・意識が、各責任者にあったかのもしれない。

 そして、これらの要因が1つ、または複数重なり合ってのことであったか、それとも、上司と部下の間柄、信頼関係の欠如か、
または、下克上の風潮を好む風土ゆえに発生した問題なのかもしれない。

 このように考えると、「可使由(よらしむべし)、不可使知(しらしむべからず)」に対する次の安岡正篤翁の説は、政治家のみならず、企業の管理者と称される人々にも適用できる。

「とりあえず民衆が、何だかよくわからぬけれども、あの人の言うことだから間違いなかろう、自分はあの人を信頼してついてゆくのだ、というふうに持ってゆくのが政治だ――と、これは政治家に与えた教訓であって、決して民衆に加えた批評ではない。」

 えっ、
このように考えるのは、旧きよき時代の話!
などと、いまは一笑に付される時代?

 では、現在の管理・監督者に求められる教訓はといえば、

「して見せて、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ。」

 えーぇー
当世は、この山本五十六元帥の箴言さえも干からびつつある?

 ならば、最新版は?
と聞かれると、相手が個人の場合であれば、

して見せて、みたこと・みえたこと・感じたことを問うてみて
それから、言って聴かせて、理解度を訊いてみて、
そして、させてみて、問題点や要点を考えさせて、
その答えや発言・意見・考えを一旦受容れて
ダイアログ(対話)により違いやギャップを埋めて、
必要に応じて、再度させてみて、
誉めてやらねば、
人は動かじ。

 このように、視覚・聴覚・触覚・言語観感覚系すべての人々の思考回路にアクセスする働きかけをして、そして考えさせ、彼(彼女)ら自らに、その成果や達成感を味わわせてみせるというプロセスが要求される。

 また、これが対チームやグループなど多人数になれば、ディスカッションというプロセスも要求されるであろうし、
自分の意見や考え、体験談なとをシェアするというプロセスも効果を発揮することであろう。

 さて、冒頭の言葉は、これら一連のプロセスが、先に挙げた、何らかの原因・要因などにより省略されたゆえに、とある人から私が頂戴した忠告であった。

 が、当時の私には(いまも? 笑)、

何でっ?
それは、各部門長の責任でしょう!

という思いと、

おーぉー、またか!
また、チクリ好きの彼や彼女たちがチクったか。

相変わらず、□□部長と××部長のところは、部下との関係がしっくりいってないんやな。
ことあらばと、下克上の隙を窺っている野心家を部下にもった上司は気の休まる暇もない。可愛そう、お気の毒に。

 それもこれも自らの身から出た錆。
現状は、自ら招いたもの以外の何ものでもない。
上司と部下の人間関係・信頼関係に問題ありっ!

などと、まるで他人事のように考えていたし、折角頂戴した冒頭の忠告もどこ吹く風と受け流していた。

 が、それはかくいう私自身の問題でもあり、
私自身が信頼されていないという証明でもあった。

 これが、「可使由(よらしむべし)、不可使知(しらしむべからず)」という論語の語句から、過去の記憶にアクセスした私の気づきと体験あれこれでした。

 では、あなたにお伺いします。
あなたが、「可使由(よらしむべし)、不可使知(しらしむべからず)」と思い込んでいるものを1つだけ教えてください。

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