適莫(てきばく)
これっ、何やろ?
と思っていたら、タケノコ!
私の考えて(思い込んで)いたタケノコは、孟宗竹の若芽。
ですから、「友人と採りに行ったタケノコ」という注釈を見るまでは、この画像が何であるか、私はわかりませんでした。
その注釈を見て、
んっ、淡竹はちく?
孟宗竹の柔らかいタケノコも美味しいけど、
祖母の炊く、淡竹はちくも美味しかったな~、
という幼い頃の記憶が私の中に蘇りました。
さて、適莫てきばくとは、「角川新字源」によると、
・適は敵、莫は慕で、「てきぼ」と読み、にくむこととこのむこと、好悪こうおという鄭玄じょうげんの説。
・適は厚い、莫はうすいの意で、人に対して親切であったり不親切であったり不公平なこと、偏頗へんぱ厚薄という范寧はんねいの説。
・適は専主(ただ特定の人とだけ交際する)、莫は不肯(交際を承知しない)という朱子の説。
・適は可、莫は不可の意という説。
これら4つの意味が記載されていて、「范寧の説がよいとされている」とある。
一方、吉川博士は、
・「適よきも無なく、莫あしきも無なし」という新注系の訓。
・「適あつうすることも無く、莫うすうすることも無し」という古注系の訓。
・「適は親しむ、莫は疎うとんずる」という徂徠の説。
この3つがあるといい(『論語上』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫)、
「君子の天下に於おけるや、適よきも無なく、莫あしきも無なし。
義ぎにのみ之これ与ともに比したしむ。」
という、この孔子の言葉の意味は、
「紳士は世界の万物に対して、主観的な好悪をもたない。ひとえに義ただしきものにこそ、比したしむということである。」
と結論づけておられる。
おっ、4対3!
数の多さで「角川新字源」の勝ち~(笑)、
という評価や判断を加える意図など、私にはない。
私が疑念を抱いたのは、「比の字が、親しむという意味である」
という吉川博士の解説。
【比周】ひしゅう という熟語を「角川新字源」で検索すると、意味②として次のように記載されている。
「比は、私心で親しむこと、周は正しい道で交わること。」
〔論・為政〕「君子周而不比、小人比而不周」
また、この為政篇第二の条について吉川博士は、
「君子は友情に富むが、仲間ぼめはしない。小人はその反対に、仲間ぼめはするが、真の友情を持たない。それがこの条の大体の意味のようであって、」云々と述べて、
「周は公的であり、比は私的である、とも新注に見える。」
「君子の友情は理性的であるに対し、小人の友情は感情的である、ということにもなるであろう。」
といっておられる(『論語上』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫)。
既に、お気付きのとおり、
君子に「比」という字は似つかわしくない!
と私は考えた。
しかし、困った!
・「適よきも無なく、莫あしきも無なし」すなわち、このままで可とするか、不可とするか?
・よい・悪いとか、正しい・間違っているなどという評価や判断を下さず、このまま放置するか?
・「比」という字に対して、好悪をいだくか、親しむか、それとも無視するか、適あつうするか、莫うすうするか?
どの選択肢を採用したものか…、と、悩む。
おっ、
困ったときの「適莫」!?(なんのこっちゃ~)
「比」の字に親しもう!
という選択をして、易経の「比」の卦を見た。
・比は比周の比、親しみ輔ける意味である。
・比は輔ほなり(彖たん伝)。
・地上に水あるは比なり(大象)
・彖たん伝は、人がやって来て自分に比したしむ方向で、大象は自分から行って人を比したしむ方向である。
(『易上』 中国古典選1 本田 斉(著) 朝日新聞社)
う~ん、
比の卦は「坤下坎上」、すなわち地の上に水のある象かたちで、同書には次のような記述もある。
・地上に水を撒けば、水は地と比したしみ密着して、その間に隙がない。だから比と名づけた。
・昔の聖王はこの卦にのっとって、万国を建て、諸侯を親しんだ。天下を隙間なく比したしむためである。
おぉー、
解決! 納得~。
しかし、先週の私は、
「人間を長くやっているとブログ記事のタイトルには事欠きません」というコメントを書いたものの、それは不適切であり、正しくは、
「私は、人間を長くやっているのに、未だに知らないことが多すぎる! ですから、表題に事欠かないだけなんです」
という真実(気づき?)を主に、それに種々の引用や装飾語を付し足し、この症状、現状は、適や莫や? と結ぼう。
そんな記事を書こうと考えていたのに…。
んっ、
こんな私は適や、莫や!?
おー、やっぱりー。
この記事は厚すぎ(長すぎ)、
難解で、読む人には親しみにくく、不親切!ですか~(汗;)。
反省 !!!
えっ
反省だけなら猿でもできる!?
はい、ご指摘どおり!
私、サルに似たタイプなものですから~。



ブログ記事のタイトルには事欠きません」というコメントを書いたものの、それは不適切であり、正しくは、「私は、人間を長くやっているのに、未だに知らないことが多すぎる! ですから、表題に事欠かないだけなんです」
それにしても仲はバイタリティーで勤勉家。
生活をするのに必要な情報、金、健康、仲間、生甲斐、夢等が程々有れば良いのでは無いでしょうか。
まあ気楽に生きることが一番です。
投稿: 宇都宮 繁敏 | 2009年7月 3日 (金) 13時52分
繁ちゃん、
コメントありがとう。
それに承認も!
バイタリティーとは、活力、生命力、活気、精気、元気?
ならある!
空元気というやつが、オイラには~(笑)
それに、勤勉家ねー、
一心にはげんだり、勤めはげんでいるのは私の頭だけ~(笑)
繁ちゃんの目(脳?)には、そんな私のイメージがあるのですね。
目指すところがあって、繁ちゃんのようなサポーターが居てくれると、私はやりがい、生き甲斐を感じます。
感謝 !!!
きばらなくっちゃ~。
んっ、
ほどほどに?
オレっ、欲張りやから~(笑)
投稿: 仲 | 2009年7月 5日 (日) 09時33分