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2009年8月13日 (木)

「正人」解説ページ

Kantoumatsuri0908071 画像は秋田の友人からのプレゼントで
「竿灯」の一場面です。

 「おまえ、昼休みに、事務所入り口のオープンスペースで将棋しよるらしいのー?」

「えっ、はい。それが何か…。」

「おー、『事務所の入り口で専務と常務が将棋をさしよった』
というてくれたステークホルダーの方がいらっしゃってのー。」

「へぇー、どなたですかー?」
と応えるYさん。

「そんなことは、どうでもええやろ!」
「わしゃあー、その話を聞いて恥ずかしかったぞぉー。」
と、とある企業のオーナー社長Hさん。

 さて、このHさんのことばを聞いたYさんはどのように考えたのでしょうか?

 その答えを、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選4 朝日文庫の「子路第十三」から、漢文に訓読(読下し文)を付した一条と、その現代訳、ならびに吉川博士の解説を読みやすく、わかりやすい形に加工してお届けします。

 まずは、漢文+訓読(読下し文)です。

子曰しいわく
苟正其身矣いやしくもそのみをただしくす
於従政乎何有まつりごとにしたごうにおいてなにかあらん
不能正其身そのみをただしくすることあたわずば
如正人何ひとをただすことをいかんせん

 次に、その現代訳です。

孔子が言った(先生の言葉である)。
わが身を正しくさえすれば、
政治をやることぐらい、何の難しいことがあろう。
わが身さえ正しくすることができないとすれば、
他人を正しい方向に導くことなどどうしてできるか。

 続いて、吉川博士の解説です。

・きわめて似たいいかたの章として、里仁第四の、「子曰しいわく、能以礼譲為国乎よくれいじょうをもってくにをおさめんか、何有なにかあらん、不能以礼譲為国よくれいじょうをもってくにをおさめずんば、如礼何れいをいかん。」

この「何有なにかあらん」の二字が、何の難きことか之れ有らん、難からざる也、の意味であることは、ここもかしこと同じである。

・また「如正人何ひとをただすことをいかんせん」、といういいかたも、かしこの「如礼何れいをいかん」と、あだかも同じ。ともに「如……何」と、如何を上下に割ったいい方であるが、まんなかにはさまれたものは、もっとも本質的な、重要な事柄と、意識されているようである。

かしこの条の意味が、礼という一番本質的なものが、どうなる、というのと同じく、ここも、「人を正す」、人間を正しい方向にみちびく、それこそ政治の本質であるのに、その本質的なものはどうなる、という語気であろう。

「何如正人」というのと、結果的には似ても、語気はちがう。おそらく「正人」ということが、本質的な最も重重しいことと意識させるために、「如」といっただけで、すぐ「正人」といい、「何」をあとにつけ足すのである。

・皇侃おうがんの「義疏ぎそ」に引く晋しんの紅熙こうきの説に、「政に従う者は、人を正すを以って事と為す也、身正しからざれば、那んぞ能く人を正さんや」というのは、語気をよく理解した敷衍である。

・六章まえの、「子曰わく、其の身正しくば、令せずして行われ、その身正しからざれば、令すと雖も従わず」と似た条であるが、この条のほうが、味わいは深い。

・なお、仁斎は「従政」と「為政」とはちがい、前者は臣下のこと、後者は人君のこととするが、徂徠はそうもいい切れまいという。

 んっ、吉川博士はこれでこの条の解説を終えている。
何か変、尻切れトンボで終わっている感じ。
そんな印象―。

 そこで、その「従政」と「為政」の違いについて、「角川新字源」を検索してみた。

【従政】じゅうせい ①政務をとり行なう。〔論・子路〕「於従政乎何有」②力投に従事する。〔礼・雑記〕

【為政】いせい ①政治を行なう。②論語の編名。

 う~ん、
熱が出そう~(笑)。
「政務」と「政治」、および「とり行なう」と「行なう」の違いかー。

 ならば、それぞれを該当する(携わる)人で表現するとすれば
執政者と統治者のちがい?

たとえば、それを時代劇風に表現すれば、
老中や家老職と将軍、殿様のちがいで、
現代風にいえば、政務次官や各担当大臣とそれらを総理する人、
つまり、総理大臣で一国の宰相、首相とのちがい?

だとしたら、いまの為政者は軽すぎる(余計な一言)!

 そして、それを企業でたとえれば、経営者と執行役員の違い。

 では、冒頭の会話は、経営者が執行役員のHさんを正さんがための一言、と私は考えたのですが…。

 では、あなたにお伺いします
あなたが、周りの人々(家族や部下)を正さんがために実践している具体的なことを1つ、教えてください。

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