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2010年3月20日 (土)

「附益」解説ページ

Yukiwarisou1003141 画像は秋田の友人からのプレゼントで
雪割草です。

 「心が和みますよう。」
というメッセージが添えらていました。

 「あんた、それは高いわ~。」
というSさん。

 「えっ、ナンボなら?」
問い返すHさん。

 「T社はその半分や。」
と応えるSさん。

 「えっぇー、なんでそんな金額にー…。」
Sさんの返事(答え)を聞いて絶句するHさん。

 後日、このSさんの一言が、鼓をならして攻め立てらることとなるのであったー。

という話の続きは、また来週のお楽しみぃ~。

 今日はその予告編として、タイトルの熟語が含まれる一章を、いつもどおり、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選4 朝日文庫の「先進第十一」からの引用を主に、他の書籍をも参考に、肩のこらない程度に、加筆、または割愛してお届けします。

 まずは、訓読、すなわち読下し文です。

季氏きし、周公しゅうこうより富む。
しこうして求きゅうや之れが為ため
聚斂しゅうれんして之れに附益ふえきす。
わく、吾が徒ともがらに非あららざる也なり
小子しょうし、鼓つづみを鳴らして之れを攻めて可なり。

 次に、その現代訳です。

家老の季氏は主君である周公より富裕(裕福)であった。
にもかかわらず、求(孔子の弟子で、冉求ぜんきゅう)は季氏のために
租税を厳しく取り立て、季氏の富を増やす手助けをした。
それを知った孔子が言った。「もはや、求は我々の仲間ではない!」
「弟子たちよ、鼓を鳴らして求を攻撃してよろしい!」と。

 続いて、吉川博士の解説です。

・季氏は、いうまでもなく魯の三家老の一つ、季孫氏である。
その権力は、魯の公室を圧していたばかりでなく、その富は「周公」よりも上にあった。

・「周公」とは中央洛陽の周の天子の家老である、というのが、古注以来の普通の説である。

・周王朝創業の英雄である周公旦の後裔は、二つに分かれた。
一つはすなわち孔子なり季孫氏の主君である魯の公室であり、
一つは代代周の天子の家老をつとめた。
その後者が「周公」と呼ばれたのを、指したとするのである。

・清の劉宝楠の「論語正義」の説は違い、周公とは、周公旦その人であって、周公旦が魯国の始祖として最初に定めた税制は、十分の一であったのに季孫氏の税法はそれを上回っていた。
しかるに、冉求は、その上さらに云云、と読む。
新しい説であるが、注目にあたいする。

 この章の解説は上記の通り、「注目にあたいする。」で結ばれており、それぞれの熟語についての説明まではなされていない。

 そこで、「角川新字源」を検索して、次の解(結果)を得た。

【附益】ふえき つけたす。増し加える。

【聚斂】しゅうれん 集め収める。租税を取りたてる。収斂。一説に、聚は驟しゅうの意、租税を取りたてるに急なこと。きびしく取りたてる。〔論・先進〕「聚斂而附益之」

 また、「小子」という語句について吉川博士は、「若い弟子たち」と訳しておられる。

 そこでこれについても同書にて検索した結果、次の意味があることを知った私は、「小子」という熟語を、「師が弟子を呼ぶことば」と解した。

【小子】しょうし ①こども。童子。
②自分を卑下していうことば。古くは天子みずから称した。
③尊者が卑者よぶことば。
④師がでしをよぶことば。
⑤小人。つまらぬ人間。

【小子後生】しょうしこうせい 小子は、年少者、わかもの。後生は後輩。わかい者や後輩たち。

 蛇足ついでに、吉川博士は「季氏きし」について、「季孫氏きそんし」とだけ述べておられる。

 それがかつて、孔子が魯の家老をつとめていたときの同僚である季桓子きかんしであるか、それともその息子の季康子きこうしであるかについてまでは言及しておられない。

 ちなみに、他の本(『人間孔子』)には、「鄭てい注は季桓子きかんしのこととしているが、誤りである。劉宝楠りゅうほうなんの『論語正義』は季氏を季康子ととっている」と書かれていた。

 う~ん、
このような細かいところにまで注意を払うと、肩がこるー(笑)。

 のみならず、何(どれ)がホントで、誰のどんな言葉を採用すればいいのか? などという不安や不信感にさいなまれ、
記事の投稿が億劫になり、躊躇する(ホントに? 笑)。

 加えて、「鐘・太鼓を鳴らして、この投稿者をやっつけてしまえー」
とののしられそうで~(笑)

 そこで、あなたにお伺いします。

 あなたは、迷ったときに、誰(何)を信じますか?

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