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2010年7月31日 (土)

「及門」解説ページ

10052502_2 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「おまえ、松山在住の戌亥の会のメンバーは
14人も居る言うたけど、
わしが数えたら10人しか居らんぞ!」
というS君。

 「そんなことはなかろうが!?」
「わしが幹事しよった頃は14人も居ったぞ!」
と返す私。

 「そう言うても、居らんもんは居らんぞ!」
と応えるS君。

 「おかしいなー…。」

という話は後日に譲るとして、今日はいつもどおり、
『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選4 朝日文庫の「先進せんしん第十一」からの引用を主に、加筆・修正、または割愛してお届けします。

 まずは、訓読、すなわち読下し文です。

わく、
れに陳ちん・蔡さいに従したがいし者ものは、
な門もんに及およばざる也なり

 次に、その現代訳(直訳)です。

孔子が言った(先生の言葉である)。
私とともに陳と蔡の2国に同行した門人たちは、
みんな仕官の道を得ることができなかった。

 続いて、吉川博士の解説は以下の通りです(一部加筆・修正、割愛しています)。

・陳ちんとは、いまの河南省の淮陽わいよう県、蔡さいとは同じく河南省の上蔡じょうさい県、いずれも孔子の当時、小さな侯国であった。

・故国魯の執政であった孔子が、故国の政治に失望して、魯を立ち去ったのは、BC497年、孔子56歳のときであり、以後13年間、すなわちBC484年、孔子69歳のとき、再び魯に帰るまで、彼は親近の弟子たちとともに、諸国を遍歴した。

・陳・蔡の二国には、この長い遍歴の終わりに近い部分に、滞在したのであるが、孔子と弟子たちがその二国で受けた待遇は、つめたいものであった。

・この条の孔子の言葉は、晩年のものであって、69歳で魯に帰ってからのちの孔子が、生涯のもっとも困難な時期であった陳蔡の旅、それに随行した弟子たちのことを、感慨をこめて回想するのが、第一の句、「我れに陳蔡に従いし者は」であるにちがいない。

・私と理想を同じくするために、私の理想の実現をたすけようとして、あの陳蔡二国における困難な状態のなかでも、私を見捨てなかった弟子たちよ、かれらはみな、いつまでも私にくっついていてくれたために、就職の機会を失い、出世することができなかった。不幸な誠実な人たちよ。

それが第二の句。「皆な門に及ばざる也」の意味であるとするのが、魏の何晏かあんの「論語集解」、すなわち古注、それに引用する漢の鄭玄じょうげんの説である。

「弟子の我れに従いて陳蔡に厄せし者は、皆な仕進の門に及ばずして、其の所を失えるを言う」。

・梁りょうの皇侃おうがんの「義疏」は鄭玄にもとづきつつ、ややちがった敷衍を加え、あの陳蔡までついて来てくれた篤志の弟子たちさえも、就職ができない。才能と地位がつりあわないのは、この私だけではない、の意とする。

・宋の朱子の新注は、「不及門也」を、いまや孔子の門にいない意味とし、むかし苦労をともにしあった弟子たちはいまやみな、ここにいない、そうした詠嘆だとする。

 おっ、
私(筆者)が冒頭に記した会話は、朱子の説に近い!?(笑)

 むかしともに学んだ同級生は櫛の歯が欠けるように、
ひとり、ふたりと旅立ってしまった…。

 いやっ! まだ現世に居るにはいる。

が、何らかの事情で、たとえば

・ドクターストップがかかっているとか、
・旧友と遊んでいても門戸は開かない。
 それに時間とカネがもったいない! 
 という価値観の持ち主。
・酒を飲まないので、元が取れないと銭勘定を優先する者。
・一杯飲むカネがあれば、家族で、または独りで
 ほかの楽しみに消費する!という価値観の違う者。
・恐妻家故に(才女の手前)つきあいを断る(断らざるを得ない)者。
・古い友人との付き合いに価値観を見出せない者。
・金の切れ目が縁の切れ目! と割り切る出世欲の塊?

などなどと、同じ教育を受けた間柄とはいえど多士済々である。

 んんっ、
幹事や古い友人に魅力がない!?
それともカネにせわしない!? それゆえに…(笑)

 ちなみに、タイトルの熟語を「角川新字源」にて検索すると次のように記されていた。、

【及門】きゅうもん 門人となる。転じて門下生。一説に、仕官の道を得る。〔論・先進〕「皆不及門」

 では、あなたにお伺いします。

 あなたがつきあいを断る理由、それは出世の妨げになるから?

それとも、自分の内側の都合、または外側、つまり幹事を含めてその会合に出席する面々(人々)に魅力が乏しいからですか?

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