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2011年1月21日 (金)

「神祇(しんぎ)」解説ページ

1012064toudaiji  画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「今日は、○○さんの“おこもり”に行かんといけんから…。」
という言葉を、かつて私は何度か耳にした。

 その「おこもり」という語句を「広辞苑」にて検索すると次のように。

おこもり【御籠リ】神仏に祈願するため、神社や寺にこもること。

 では、「おこもり」で神仏に何を祈願するかといえば、
病気の平癒である。

すなわち、「○○さんの病気が早く治りますように」と、
親類縁者や隣近所の人々が、地元の氏神様に集まり、
神主さんに邪気を払ってもらうのである。

 この神仏に祈るということについて、
孔子がどのように言った(考えた)かといえば…。

 それが今日の話題でした!(笑)

 早速、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫の「述而じゅつじ第七」からの引用を主にお届けします。

 まずは、訓読、すなわち読下し文です。

の疾まい病へいなり。
子路しろいのらんことを請う。
わく、
れ有りや。
子路しろこたえて曰わく
れ有
るいに曰わく
なんじを上下しょうかの神祇しんぎに禱いのると。
わく
きゅうの禱いのること久ひさし。

 次に、その現代訳(直訳)です。

先生(孔子)が重い病気にかかった。
そこで弟子の子路が神々にお祈りしたいと申し出た。
これを聞いた孔子が尋ねた。
「そんな先例があるのかね?」と。
子路は答えた。
「祈りの言葉に、『爾を天地の神々に祈る』とあります」と。
孔子が応えた。
「そうか。それなら私(丘)は、長い間ずっと、天地の神々にお祈りしているよ」と。

 続いて、吉川博士の解説の一部です。

・「子疾病」の「疾しつ」の字は、ひろく病気を意味し、
「病」の字は、病気が危篤状態になったことを意味する。
つまり「病あつし」と呼んでもよろしい。

ただし孔子七十三歳の臨終のときではない。
子路は孔子より一年早く死んでいるからである。

・「子曰わく、諸れ有りや」。「諸しょ」の字は、「之乎しこ」の二字のつまったもので、「有諸」とは、「有之乎」と同じである。

・誄るいとは、いかなる文献であるか、じつは、あきらかでない。
普通に誄といえば、人の死後、その功績を列挙した文章であるが、ここはそれでない、というのが、おおむねの学者の説である。

・孔子は、神の存在を、意識しないではなかった。しかし、神は孔子にとり、それにむかって援助を求めるべき性質のものではなく、人間が自主性をもって、正しい行動をするならば、神は自然に人間を助ける、と考えていたように見える。

・古注に引く孔安国こうあんこくはいう「孔子の素かねての行いは、神前に合す、故に曰う、丘の禱るや久しと」。

・また新出の鄭玄じょうげんの注には、「禱る」とは、「過ちを鬼神に謝す」、つまり懺悔ざんげのこととし、「孔子は過ちの謝す可き無きを自ら知る、ゆえに禱るや久しと云う」と、説いている。

 んんっ?
“おこもり“の目的は、神仏に対して、当事者(病人)のこれまでの言動を、親類縁者や隣近所の人々が集まり、本人になりかわって謝ること!?

 いやっ!
○○さんにとりついた悪霊を、みんなでやっつけてやろう!

つまり、神主さんに邪気を払ってもらい、病気平癒を祈願するために、隣近所の人々や親類縁者が集まり、“おこもり”をするのだ、と私は思っていたのであるが…。

 おっ、
そういえば!?
という気づきと体験は、また次週のお楽しみとして、 

角川新字源」にてタイトルの語句他を検索してみることに(笑)。

【疾病】[一]しっぺい やまい。病気。
[二]やまいへいなり 病気が重い。〔論・述而〕「子疾病」

【誄】ルイ ①しのびごと。死者の生前の行ないをくりかえしてたたえ、その死をいたむことば。文章。
②いのりのことば。〔論・述而〕「誄曰、禱爾于上下神祇」

【神祇】しんぎじんぎ 天の神と地の神。天神地祇〔論・述而〕「禱爾于上下神祇」

 ちなみに、「いのる」を「広辞苑」にて検索しても、また「角川新字源」で検索してみても、以下の通りで、「過ちを鬼神に謝す」とも、また「懺悔ざんげ」という文字も見当たらない。

 う~ん、残念!

【禱】トウ ①いのる。いのり。神に告げて幸いを求める。「祈禱」②まつる。

 では、あなたにお伺いします。

 あなたが「神祇しんぎ」、すなわち天地の神々に祈るのはどんなときです?

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