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2011年7月 2日 (土)

「躬行」解説ページ

Fukikari11061103_2 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 その彼は、先週
「1人でタケノコ採りに行った」と。

 彼いわく、「家を朝4時に出て、片道2時間半かけて行った所は、
しばしば熊は出没するし、遭難者、死亡者まで出る危険な竹やぶ!」だとか。

 そんな危険を犯してまで、彼が躬行した、すなわち、自らタケノコを採りに行ったそのわけは、

「年に一度はタケノコ汁(味噌汁)を食べたくて」。

 ちなみに、「ガソリン代を考えれば、タケノコを買って来て食ったほうが安上がり」だと、彼は記して(自覚して)いる。

 その一方で、「自分で採った新鮮なタケノコの味は格別」だと。

 さらに、「2時間程、タケノコを採っているときは夢中だった」とも。

 う~ん、彼がタケノコ採りに挑戦した理由は、次のどれであろう…?

・「タケノコ汁」の食感(味覚)が忘れられない。
・「タケノコを採る」感触、快感が忘れられない。
・「夢中になれる自分」、つまり、感動を味わいたい。
・若さを保つ(誇示したい? 笑)ために、
 
 おっ、そういえば!
彼の愛称は、「やぶシゲ」!(笑)

 やっと昔の記憶が蘇り、あらたな気づきのあったとこで、タイトルの語句がある論語の一章を、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫 「述而じゅつじ第七」からの引用を主にお届けします。

 ます、訓読です。

わく、
ぶんは吾れ人ひとの猶ごとくなること莫からんや。
もて君子くんしを行おこのうことは、
すなわち吾れ未いまだ之れを得る有らず。

 次に、その現代役です。

孔子が言った(先生の言葉である)。
私の学問に対する努力は人なみであろう。
君子の行いを躬行する(自ら行なう)ことは、
私にはまだ不可能である。

 続いて、吉川博士の解説です。

・普通の訓(訓読。読み方)は、ほぼ右(上記)のごとくである。

・そうして、私の文章ないしは学問は、人なみであろうが、君子としての行いを、実践躬行することは、まだ不可能であるというのを、その意味とする。
古注、鄭玄、新注、みなそうである。

・しかし、それでよいかどうかは、甚だ疑問であって、「文莫吾猶人也」といううち、はじめの「文莫ぶんばく」の二字は、子音を同じくする連語であるようにも見え、しかも、何を意味する連語かは、あきらかでない。いま、うかつに、説を立てないこととする。

 おっ、また吉川博士は
私に学習の機会を与えてくださった!(笑)

 ではではと、『角川新字源』にて
その連語(文莫)なるものの意味を調べてみることに。

【文莫】ぶんぼぶんばく 努力する。努めはげむ。「文は…なからんや」と読む朱子の説は誤り。〔論・述而〕「文莫吾猶人也」

 おっ、おー? 
「朱子の説は誤り」ということは、新注は誤りということであり、
そればかりか古注も、また鄭玄じょうげんの説も誤りということであり、
それは「文ぶんは吾れ人ひとの猶ごとくなること莫からんや」と読んで、「古注、鄭玄、新注、みなそうである。」
という吉川博士の解説をも否定する言葉(解釈。意味)である。

 う~ん、これは参った!

 では、この辞書(『角川新字源』)の主要な編集者の1人である
小川環樹博士の実兄(貝塚茂樹博士)が著している本には何と?
と手元にある本を開いてみるも残念、この章が掲載されてない。

 そこで再び、『角川新字源』にてタイトルの熟語を検索することに。

【躬行】きゅうこう みずから行なう。実践する。〔論・述而〕「躬行君子、則吾未之有得」

 んんっ!?
ここにも、微妙な読みの違いが!

「躬もて君子くんしを行おこのう」という吉川博士の解説に対して
「君子を躬行する」とも読める返り点が付されているではないか!

 それに、「実践する」という意味まで記載されている。

 これでは、「実践躬行する」と記している吉川博士の解説は
「実践し、実践する」と重複する。
何かおかしい!?

 ちなみに、「実践躬行」という四字熟語は、
角川新字源』には掲載されていない。

 そこで、『広辞苑』にて検索してみることに。

じっせんきゅうこう【実践躬行】(「躬」はみずからの意)自分で実際に行動すること。

きゅうこう【躬行】口で言う通りを、みずから実際におこなうこと。「実践躬行」

 おぉ~、納得!

同じ意味が重なった熟語は「他にもある」
ことを、私は失念してしまっていた!

 やれ、やれ(笑)

と一休みしたところで、じゃあー、「ぶんぼ」、ないしは、「ぶんばく」はないか?
と自分で実際に検索を行なった、つまり「躬行」したものの、残念!
いずれもその記載が見当たらない。

 う~ん、グリコ!
お手上げである。

 冒頭の彼(秋田の友人)は、往復5時間とガソリン代をかけて、
2時間程タケノコ採りに夢中になって、楽しい1日を過ごした上に、
「自分で採った新鮮なタケノコの味」を堪能したというのに…(笑)

 では、あなたにお伺いします。

今週、あなたが躬行した、すなわち、自ら実践し、夢中になったことは何ですか?

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コメント

うまいまとめて書いています。さすが仲です。
秋田の季節の風物詩です。時期になれば心が踊り出す人もいます。
春は山菜、秋はキノコと楽しむ人が多いです。
最近山も荒れ若い人は貰えば食べるが採りにはなかなか行きません。
四季がはっきりしていて、災害が少なく、雪は厄介だけどすっかり秋田県人に成りました。

 繁ちゃん、
コメントありがとう~♪

 お褒めに預かり光栄で~す(^^♪

素材(繁ちゃんからもらったらぶれた~)がいいので、
編集もうまくいったようですねぇー(笑)。

 繁ちゃんからのコメントを見て、秋田の人々が春は山菜、秋はキノコ採り、そして夏は竿灯祭りを楽しむ理由が、私にはやっと理解できました!

 春夏秋冬それぞれに楽しみが待っているので、長く寒い冬にも耐えることができるし、忍耐力も身につく! つまり、四季折々の気候が、秋田県人を育むのですねぇー。

 繁ちゃんのお陰で、私はまた1つ賢くなってしまったぁ~

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