「老者」解説ページ
さて、突然で恐縮ですが、老者とは?
この問いかけに対して、
あなたはどのように答えるのでしょう?
えっ、あまりにも間口の広い質問、つまり自由度の高い
オープン・クエスチョンにつき答えづらい!?
はい、おっしゃるとおり!(笑)
「老者」とは? という問いかけに対して
あなたはどのような説明(定義)をするのですか?
自由にお考え(お答え)ください、
という自由度の高い質問ですから、賢明な(隙を見せたくない?)
あなたにとっては、難しすぎる質問かもしれませんねぇー(笑)。
参考までに、『論語上』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫の「公冶長篇こうやちょうへん第26章には、「老者」という熟語がどのように使われているかといえば…。
ますは、訓読(同書からの引用)です。
子路しろ曰いわく、
願ねがわくは子しの志こころざしを聞きかん。
子し曰いわく、
老者ろうしゃは之これに安やすんじ、
朋友ほうゆうは之これを信しんじ、
少者しょうしゃは之これに懐なつく。
次に、その現代訳(同書他を参考にした筆者の解釈)です。
子路が言った。
「どうか先生の理想をお聞かせください」と。
孔子の答え。
「年寄りには安心され、
友達には信じられ、
若い者には慕われることだよ」。
参考までに、吉川博士の解説(同署からの引用)を以下に。
子路が口をはさんだ。「願わくは子の志を聞かん」、先生の理想をお聞かせください。
孔子はいった。老人からは、安心してよりかかられ、朋友からは信頼され、わかものからはしたいよられる。そういうふうにありたい。
おっ、「老者」とは、
特定の誰かに、安心してよりかかる存在!?(笑)
なのに! つい先ほど退陣した為政者(宰相。首相)に、
安心して寄りかかった老者が何人いた…?
では自称、泥鰌どじょう宰相に寄りかかる老者は?
んんっ、脇道に逸それた!?
論語は為政者、すなわち政治に携わる者に対する
格言、至言が豊富に記載(収録)された遺物(書物)!
とはいえども、このブログ記事は為政者を揶揄やゆしたり、
政治についてとやかく言うのが本旨ではない。
私〈筆者。老者? 笑〉の「気づきと体験あれこれ」なのである。
そこで本道に帰り、
「老者」の意味を『角川新字源』にて検索してみれば、
あれっ、記載されていない!
う~ん、困ったぁ~
では、ではと、この章(3分割した最後のひとくだり)を、
音読にて上か順に語句を検索してみるも、グリコ!
つまりお手上げ!
『角川新字源』にはその記載が見当たらない!
そこで次の手、『広辞苑』を見てみることに…。
ろうしゃ【老者】としより。老人。ろうさ。
んっ? 明確な規定(基準)が示されてない!
つまり、「前期高齢者以上をいう」とも、
また「後期高齢者以上をさす」、などという
年齢についての区分け(基準。定義)が表示されていない!
ということは老者とは、年齢制限なし!?
たとえ、65歳であれ、75歳を過ぎた人であっても、
自らが「老人。としより」と思わなければ、老者ではない!?
ちなみに、反対語の「少者」とは?
と、同書にて検索した結果は次の通り。
しょうしゃ【少者】年のわかいもの。こども(『広辞苑』)
う~ん、こちらも年齢についての詳細(記載)がない。
んんっ?
「老・壮・少」についての記事を、私は書いた記憶がある!
それによれば、
「及其老也(其その老おゆるに及およびてや)、
血気既衰(血気けっき既すでに衰おとろう)。
戒之在得(之これを戒いましむること得うるに在あり)」。
詳しくはこちら(「三戒」解説ページ)をご覧ください。
おっ、老者とは、
行動の変容に苦痛を感じて、消極的になり、貪欲になる人!?
では、あらためてお伺いします。
あなたが「老者」と考えるのはどんな人です?
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