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2012年1月 7日 (土)

「焉取斯(いずくにかこれをとらん)」解説ページ

1112014 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「今日、ここに、この会社が存在するのも、
また、こうして皆さんにお会いできるのも、
この場に列席の幹部をはじめとした先輩諸氏の
日々弛たゆまぬ努力と研鑽があってのことです。」

「皆さんも今日からは当社の一員としての自覚と誇り、責任感を持って、日々精進していただき、この歴史と伝統を守ると共に、今日よりは明日、明日よりは明後日と、社業進展に尽力していただくことをお願いして私の挨拶を終わります。」

と述べて、祝辞を締めくくるオーナー社長のTさん。

 「あれっ? 今年の社長の挨拶は、例年と違う!」

「新入社員を迎えての入社式の場で、『今日この会社があるのは、過去・現在の社員のお陰』などと…。」

「一体、社長はどこで頭を打ったのであろう…?」
その場に居合わせた当時の私は思った(感じた)。

が、その出所など、私は知る由もなかった。

 そこで今日は、「焉取斯(焉いずくにか斯れを取らん)」というお話。

 早速、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫の
「公冶長こうやちょう第五」 第三章からの引用を主に、
はじまり、はじまり~♪

 まずは、訓読です。

、子賤しせんを謂わく、
君子くんしなるかな。若くのごとき人ひと
に君子くんしかりせば、
れ焉いずくにか斯れを取らん。

 次に、その現代訳です。

孔子が弟子の子賤しせんを評して言った。
「君子だね、彼は。」
「でも、魯の国に君子が存在しなかったなら、
彼は君子になれなかったであろうよ」と。

 続いて、吉川博士の解説のです。

・子賤しせんとは、弟子の宓子斉ふくしせいであり、孔子より四十九歳若かったと、「史記」の「弟子列伝」に見える。それに対する孔子の批評である。

・君子なる哉。若くのごとき人よ。かれのごとき人こそ紳士である、というのであって、若の字は、一字で若此カクノゴトキの意味である。

孔子はそう賞賛した上、つけ加えていった、かれのごとき紳士が出たのも、かれの模範となるべき紳士が、魯の国にたくさんいたからである。

もし、魯のくにに、君子がいなかったとすれば、斯れ焉いずくにか斯れを取とらんや、上の斯は、斯の人、すなわち子賤であり、下の斯は、斯の道徳、すなわち君子たる道徳であると、朱子の注にいう。

つまりかれも、どうして、この地位を取得しえたであろう。先輩として多くの君子がいたればこそ、子賤のごとき君子が出たというのである。

・なお、宓子賤は、名地方官であったという伝説が、一方にあり、たとえば、「呂氏春秋りょししゅんじゅう」の「察賢」という篇には、「宓子賤の単父ぜんぽを治めるや、鳴琴を弾じ、身は堂を下らずして、而も単父は治まりぬ」。

つまり、じっとしたままで、単父ぜんぽ、今の山東省の単ぜん県を、うまく治めおおせたといい、かつ、やはり単父の知事であった巫馬期ふばきが、朝から晩まで勤勉にかけずりまわって、やはり名知事であったのと、対比する。

・そうしてかく宓子賤が、無為にして化しえたのは、「韓詩外伝かんしげでん」に、「父として事つこうる所の者三人、兄として事うる所の者五人、友とする所の者十有二人、師とする所の者一人」という風に、顧問たるべき君子を、たくさんもっていたからであり、この条も、そうした事実を裏にもっての批評であると、清の劉宝楠などはいっている。

 んんっ、子賤しせん

と『角川新字源』にて検索するも、
また宓子賤で調べてみてもヒットしない!

う~ん、残念!

 そこで、この一章の中から1つ以上の熟語を!
と思い、この章の漢文を上から順に、『角川新字源』にて
検索するも、遭遇したのは次の語句のみ。

【斯】シ 意味③これ。〔論・公冶長〕「焉取斯」

 さて、この「焉取斯(焉いずくにか斯れを取らん)」という語句と、
冒頭のオーナー社長Tさんの祝辞との結びつき(関係)については、
余計な説明も、また注釈も不要!?
ですねっ。

 そしてT社長が、この論語の一章を基に、入社式典の数日前から、
挨拶の原稿をしたためていたなどという余計な一言も!?

 では、あなたにお伺いします。

 あなたが「焉取斯(焉いずくにか斯れを取らん)」と思うこと、つまり、
今日のあなたがあるのは、どんな背景や周りの環境があってのことでしょう~か?

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