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2012年6月 9日 (土)

「節用(せつよう)」解説ページ

201203123_2 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「お前んとこ、愛人をつくっとるんやとなぁ」
と、私に問いかけるAさん。

 「えっ、どういうことです…?」
問い返す私に、Aさんは次のように。

 「うちの親父が言うとったでぇー。
『セツヨウで愛人をつくっとる』とな」。

「そして親父は、『論語にもちゃんと書いてある!』とも」。

 う~ん、
ホントウに…? 

 そこで(その疑問をとくために)、論語を見てみると、
以下のような論語の一章が…。

 早速、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫の「学而がくじ第一」 第5章からの引用を主に、始まり、はじまり~♪

 まずは、訓読です。

わく、
千乗せんじょうの国くにを道みちびくには、
ことを敬つつしみて信しん
ようを節せっして人ひとを愛あいし、
たみを使つこうに時ときを以ってせよ。

 次に、その現代訳です。

孔子が言った(先生のお言葉である)。
「兵車千両を出すことのできる諸侯(大名)の国を治めるには、
物事を慎重にして信義を守り、
費用を節約して、周りの人々を愛しいつくしみ、
人民を使役する場合は、農閑期にすることだ」と。

 続いて、吉川博士の解説の一部です。

・知識人は、政治への参与を、むしろ義務とする、というのが、孔子の考えであったから、「論語」の中には、政治の方法に関係する言葉が、いろいろと見える。
これは、その最初である。

・千乗せんじょうの国を道みちびくには、もしくは、千乗の国を道おさむるには、の千乗とは、
戦車千台の意であって、千台分の戦車と、それに相応した兵士とを、拠出しうるだけの地域が、千乗之国であり、具体的は、当時、各地に分立していた大名たちの国を意味する。

さて、それらの国国の政治の方法としては、事柄を大切にして、信用を失うな。
事を敬つつしみて信、の事の字の、具体的な内容は、あまり明らかでない。

またいわく、入用を節約して人民を愛せよ。
またいわく、人民を工事に使役するには時を以ってせよ。

・使民以時、の時は、はじめの章の、学んで時に之を習う、の時と同じく、しかるべき時、の意である。
具体的には、農繁期に、農民を、建設工事に使ってはいけない、ということである。

・用を節して人を愛し、といい、民を使うに時を以ってす、といい、何よりも大切なのは、人民だ、としていることである。

・事を敬んで信、の信の字も、人民に対する信義を、失ってはならぬことだと、何晏かあんの「集解しっかい」に引いた漢かんの包咸ほうかんの注、宋そうの朱子しゅしの注、ともに、そう説いている。

 おっ、
「節用而愛人」。

 う~ん、
さすが、Aさん!

「せつよう而(に)あいじん」とは…。

 思うに、Aさんの厳父(創業者)は、
同業他社の社是を引用して

「セツヨウの経営基本方針は、人を愛すること!」
と王道の大切さをAさんに説いた。

そして覇道を唱える跡継ぎ(Aさん)を戒めた。

 ところが、才知にたけ、言葉遊びに巧みなAさんは、
相手の力量(器量・度量)と心理を読み解こうと、
冒頭の言葉を私に投げ掛けた…?

 さて、その真偽のほどやいかに!?

 えっ、それは、
「Aさんに聞いてみないことには…?」

 それとも、「仮に、Aさんに聞いてみたとしても、
真偽のほどは解明できない!?」

「覇道を地でいく二代目オーナー社長のAさんが
真相を吐露するほど、世の中甘くはない!」
ですかぁ~…。

 では、あなたにお伺いします。

 あなたは王道派、それとも覇道派?

    <「節用せつよう」解説ページ  附録>

 参考までに、「角川新字源」にてこの章の語句と
その意味を検索してみた結果は以下の通り。

【千乗之国(國)】せんじょうのくに 兵車千両を出すことのできる諸侯(大名)の国。

【敬事】けいじ ①事をつつしんで行なう。〔論・学而〕「敬事而信」②敬い仕える。〔書・立政〕「以敬事上帝」

【節用】せつよう/ようをせっす 費用を節約する。むだづかいをしない。〔論・学而〕「節用而愛人」

【愛人】あいじん ①人を愛する。②愛しいつくしむ。仁愛。人は、仁の意。③愛する人。恋人。
④《俗》妻。夫。

 ちなみに、冒頭の『セツヨウで愛人をつくっとる』
の「セツヨウ」とは、かつて筆者が勤めていた某社の通称。

 Aさんの厳父は、その某社(同業他社)の強みの一例を
論語の一章とともに、後継者の我が子に伝えた。

その記憶が、頭の片隅に残っていたAさんは、
私と会った機会に、その父子のやり取りの一端を
脚色して、私に披露した(垣間見せた)…。

 この難解で、長い記事を要約すれば、
ただそれだけのお話!

 そして、この記事の背景をご存じない
読者にとっては、難解で、ただ長いだけのお話(記事)。

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