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2012年7月16日 (月)

「幸而免(さいわいにしてまぬがる)」解説ページ

12070202 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「わしは3回も死んだんぞぉー」
と切り出したY君、さらに次のように…。

 「それでな、これっ、これ、見てみぃー。
『生かされた命1,2,3』ちゅうてな、
これに俺が書いた記事が載っとるんや」。

少し、誇らしげ(?)に、件くだんの記事が掲載されている
会報紙をバッグから取り出して、当該記事を指し示すY君。

 さて、Y君は幸いにして免れたのでしょうか…?

 早速、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫の
「雍也ようや第六」 第19章からの引用を主に、始まり、はじまり~♪

 まずは、訓読です。

わく、
ひとの生くるや直なおし。
あざむくものの生くるは、
さいわいにして免まぬが

 次に、その現代訳です。

孔子が言った(先生のお言葉である)。
「人が生きているのは真直ぐだからだよ。
真直ぐでないものが生きているのは
まぐれでのがれているだけなんだよ」と。

 続いて、吉川博士の解説です。

・人生はまっすぐなものである。
まっすぐでない人間が生きているのは、
偶然の僥倖として、罰を免れているに過ぎない。

そういう方向のことをいう条であるが
古注と新注との間には、すこし解釈の差がある。

古注に馬融を引いて、
「人の世に生まれて自ずから終うる所の者は、
其の正直せいちょくを以ってなり」というのは、
人間は、正直しょうじきであってこそ、その一生を全うしうるとするのであり、つまり正直は、ある努力ののちに獲得されるものとなる。

それに対し、新注では程子ていしの説として、
「生の理は本と直」、つまり人生の法則は、努力をともなわなくてもまっすぐなのが本来である、とする。

私はむしろ新注に従いたい。

善は必然であり、悪は偶然であるとするのが、
儒学の考え方の基本と思うからである。

・また罔之生也幸而免を、後藤点は「之れを罔いて生くるは」と読んでいるが、
いまあえて読み方を改めたのは、
「罔之」の「之」も、上の「人之」の「之」と同じく、
軽い助字と見たからである。

「罔」とは、古注に、「正直の道を誣罔す」、新注に
「不直也」とあるように、「直」の反対概念である。

あるいは、「罔ぼう」は同子音の「無」と同じとし、
ただしさ罔き人間、という解釈もある。

なににしても、直ただしからぬもの、
それは偶然に発生し、偶然に生存する。

それは幸いにして免れているのである。
かろうじて目こぼしを受けて生きているのである。

善は必然であり、悪は偶然であるという儒家の楽観的な人間観を、最もよくあらわす一条といわねばならない。

 おっ、
冒頭のY君は、直なるがゆえに、
生かされている!?

 それとも、目こぼしを受けて、
生かされた命…?(笑)

 さ~て、
Y君は、どっちなんでしょうか~(^^♪

 では、あなたが生きているのは、
もちろん、直なるがゆえに!
ですよねぇ~♪ 

   <「幸而免さいわいにしてまぬがる」解説ページ 附録>

 『角川新字源』にてタイトルの熟語と
吉川博士の解説中の字句を検索した結果は以下の通り。

・【幸而免】さいわいにしてまぬかる 運よくまぬかれる。まぐれでのがれる。
〔論・雍也〕「人之生也直、罔之生也、幸而免」

・【馬融】ばゆう 79―166。後漢の学者。茂陵(陝西せんせい省の人。字あざなは李長。桓かん帝のときに南郡太守、議郎となった。
広く経学に通じ、鄭玄じょうげん・盧植ろしょくをはじめ千人以上のでしを養成した。
「春秋三伝異同説」を著わし、「孝経」「論語」「詩経」「易」「書経」など多くの書物に注釈した。

・【程子】ていし 北宋ほくそうの程顥ていこう・程頤ていいの兄弟をいう。

・【誣罔】【誣妄】ふもう/ぶぼう いつわりしいる。ないことをあるように言って、いつわる。

 んっ、「程子」とは、
二程子のこと!

すなわち、兄の明道先生(程顥ていこう)と
弟の伊川いせん先生(程頤ていい)のことかぁ…。

 そして「誣罔(誣妄)ふもう/ぶぼう 」とは…、
このオイラの記事!?(笑)

つまり、「ないことをあるように言って、いつわる」…?

 否、あること(あったこと。事実)だけを、針小棒大に、
いや、いや、少しだけ文あやをつけて(脚色して)
UP(リリース)しているだけ!

 さらに、『広辞苑』を見ると次のように。

ごとうてん【後藤点】漢文訓読法の一。後藤芝山(しざん)がつけた四書五経の訓点。道春点のように和訓に偏せず、一斎点のように漢文直訳にかたよらないもの。

 う~ん、
「道春点」に「一斎点」かぁー…。

 有限の人生に、
無限の知識を…(笑)。

 知らないことを知ろうとすればするほど、
残された紙幅と人生の余白がぁ~…(^^♪ 

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