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2012年7月 1日 (日)

「約(やく)」解説ページ

201203123  画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 景気の良いときは、病人が増えて、
景気が悪くなれば、病人は少なくなる!?

これって、ホント…?
というお話です。

 早速、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫の
「里仁りじん第四」 第23章からの引用を主に、始まり、はじまり~♪

 まずは、訓読です。

わく、
やくを以って
れを失しっする者ものは、
すくなし。

 次に、その現代訳です。

孔子が言った(先生のお言葉である)。
つづまやかな生活をしていれば、
それで失敗する人は少ない。

 続いて、吉川博士の解説です。

経済的に倹約な生活をしていれば、そのために失敗する人間は少ない、とも読め、
またひろく、一般的に生活方法がひかえ目であることによって、失敗する者は少ない、とも読める

 おぉ~
やっぱり!?

一般的に、人は景気が良くなれば、
その生活は放恣ほうし(放肆ほうし)に流れる。

つまり、ノン・ブレーキになる!
(自制心がきかなくなる)

これを約つづめれば(簡単に言えば)、
景気が良くなれば、人間は夜遅くまで遊び、
働きづめで、美食に走る。

その結果、体が悲鳴をあげて…、
というお決まりのコースをたどる!?

 ところが、景気が悪くなれば…、

無駄な出費を抑えよう!
医療費をゼロにしよう!

などというブレーキがきいて(自制心が働いて)、
健康に留意し、生活改善を行なおうとする(心がける)。

人間にはこんなメカニズム(からくり。作用)が、
自然に働く(ハズ)!

 その証拠(論拠)に、『論語新釈』 宇野哲人(著) 
講談社学術文庫を見ると以下のような記述が…。

[通釈] 人は放逸ほういつに流れると過失があるが、心を引きしめて法度ほうどを守れば過失はすくない。

[語釈] ○約=心を引き締めることで放肆に対していう。 ○之これを失うしなふ=過失をいう。

[解説] この章は身をしめくくる道をのべたのである。

 この章は孔子こうしが当時の弊風へいふうを矯正きょうせいするために発したのであろうという説があるが、いつの世でも人の服膺ふくようすべき金言である。

 ちなみに、過失とは過ちでしたね。
参考までに、手元の国語辞典を見ると次のように。

かしつ【過失】そうするつもりは全く無かった(なるとは予測もしなかった)のに、不結果をもたらすこと。

 病気になるつもりは全く無かったのに、
病気になってしまった…。
(景気のいいときは予測もしなかった…。)

 また、「放逸」と「放肆」という難解な熟語を
角川新字源』にて検索した結果は以下の通り。

【放逸】【放佚】ほういつ ①しばられていないこと。転じて、ほしいまま。かってきまま。言行にしめくくりがない。
同義語:放溢ほういつ・放肆ほうし・放縦ほうしょう 
②牛馬などが、つないである所からにげる。

【放恣】【放肆】ほうし 気まま。ほしいまま。
同義語:放逸・放散・放蕩ほうとう

 う~ん、
牛馬のみならず、人間においても…。

つまり、人も、この世と、あるいは人の心につないである、
克己(こっき。己おのれに克つ)や法度(規則)から逃げれば、
その末路は…?

などという問いは、愚問中の愚問!

あなたは既に、服膺ふくよう済み!

すなわち、その答えは、既に、

あなたの心の中に、忘れないよう、
刻み込まれていましたねっ!

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