「志士仁人」解説ページ
間もなく(数か月後には)、
前期高齢者の仲間入りをするKさん。
ゴルフ場からの帰りにいわく、
「月例会で後、2,3回、優勝するぞ!」と…。
さて、このKさんのつぶやき(思い)は、
「志」、それとも「野心」なのでしょうか…?
ちなみに、「志」と「野心」は一緒!?
すなわち、同じなのでしょうか…?
ということで、その違いを『広辞苑』にて
検索した結果は、以下の通り。
こころざし【志】①心の向うところ。心にめざすところ。
やしん【野心】②身分不相応の大きな望み。野望。
う~ん、
「志」と「野心」は同じようでもあり、
また、異なるようでもあり…。
そこで、困ったときの神頼みならぬ、
論語頼み!(^。^)
早速、論語をひも解いてみることに…。
先ずは、『論語中』 吉川幸次郎(著) 中国古典選4 朝日文庫の「衛霊公えいれいこう第十五」 第9章からの引用を主に、「訓読」から始まり、はじまり~♪
子し曰いわく、
志士しし仁人じんじんは、
生せいを求もとめて以もって仁じんを害がいすること無なく、
身みを殺ころして以もって仁じんを成なすこと有あり。
次に、その現代訳です。
孔子が言った(先生のお言葉である)。
志をもつ人や仁を重んじる人は、
命を惜しんで仁道を害するようなことはしない。
時には生命を投げ出してでも仁道を全うする。
続いて、吉川博士の解説です。
・有名な条であり、説明を要しまいが、皇侃おうがんの「義疏ぎそ」では、非常の場合のことであることを、丁寧にことわっている。
・「志士」の語は、「孟子」の「滕文公とうぶんこう」篇にも、「志士は溝壑こうがくに在ることを忘れず」と見え、その漢の趙岐ちょうぎの注には、「志士とは義を守る者也」。
以上の2節のみが、吉川博士の解説である。
そして、この解説から「志士」と「野心家」の違いは、
「義」、すなわち、人の道に適っているか
否かの違い!?
と私は考えたのであるが…。
それにしても、この吉川博士の解説は、
何か中途半端な感じで要領を得ない。
そこで、吉川博士が「有名な条であり、説明を要しまい」
とおっしゃるので、ひょっとして『広辞苑』にも…?
と思い、検索してみれば、以下のように。
志士仁人は生を求めて以て仁を害するなし[論語衛霊公「子曰、志士仁人、無求生以害仁、有殺身以成仁」]志士や、仁を重んずる人は、生命をすてても仁道を全うする。
また、参考までにと、『角川新字源』を見てみると…。
【志士】しし 道に志をもつ人。正義の志をもち世のためにつくす人。〔孟・滕文公〕「志士不忘在溝壑」
【志士仁人】ししじんじん 志士と、人徳ある人。〔論・衛霊公〕「志士仁人、無求生以害仁」
んんっ、
では、ゴルフ道に志をもてば、
Kさんは野心家ではなく、立派な志士!?
すなわち、前期高齢者でも日夜、
努力と鍛錬を惜しまねば、スキルとマインドが向上し、
シングルへの道を歩むことができる!
そして、そんな夢と希望を周りの人々に与えることができれば、
それは世のため、人のために尽くす人、すなわち、志士!
つまり、自分の目標をもって、何かに打ち込む!
その姿が、周囲の人々に夢と希望を与えることのできる人が
「志士」であり、
恕、すなわち他人を思いやる心を持った人が「仁人」。
そのような人々を私は、今、ここで、
「志士仁人ししじんじん」と呼ぶことにしよう~(^^♪
そこで、あなたにお伺いします。
あなたの周りにいる「志士仁人ししじんじん」、
すなわち、1つの目的・目標に向かって、日々努力を重ね、
その姿が周りの人々に夢と希望や感動を与える!
そんな志の高い人や、思いやりあふれる人々が
あなたの周りには何人いらっしゃいますか?
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