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2013年4月28日 (日)

「片言(へんげん)」解説ページ

1304276 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

「人は『片言隻句へんげんせっく』で生きる!」
と、私は何かで見た(聞いた?)
記憶があるのですが…。

 あなたの脳裏には、
私と同じような記憶がおありでしょうか…?

 ちなみに、「片言隻句へんげんせっく」という四字熟語の意味を調べる
その前に、まずは、「論語」の一章を見てみることに~(^。^)

 早速、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選4 朝日文庫からの引用を主に始まる以下の「顔淵がんえん第十二 第12章」を篤とくとご覧あれぇ~♪

 最初は、訓読です。

わく、
片言へんげんって獄うったえを折さだむべき者もの
れ由ゆうなる与
子路しろ宿諾しゅくだくし。

 次に、その現代訳です。

孔子が言った(先生のお言葉である)。
「ひとこと聞いただけで、訴訟をさばくことが出来る者、
それは由ゆう(弟子の子路しろ)だろうね」と。
子路しろは承諾して、実行しなかったことが皆無であった。

 続いて、吉川博士の解説です。

・獄とは牢獄の意でなく、訴訟、裁判の意である。
また折獄とは、裁判に判決を与えることである。

「経典釈文」によれば、「魯論語」では折せつを、
近い音の制の字につくり、制獄となっていたという。
意味は同じであり、更に他の語でいえば断獄である。

・由、すなわち子路は、たびたび見えるように、
剛毅な、率直な性格であった。
それを孔子は、この条では、「かたはしの言葉だけで、
裁判の判決ができるのは、子路だろう」と、批評したのである。

・ところで、片言、かたはしの言葉、の内容については、説が分かれる。

裁判は、被告、原告、両方の言葉をきかないとできないが、どちらか一方の言い分をきくだけでも、
すぐ正しい裁判ができるのは子路であるとする説、
つまり子路が裁判官となったときのこととする説と、

逆に、子路が裁判を受ける者となったときのことであって、子路は正直者だから、決して嘘をいわない、
かれのいうことだけを聴収しても、公平な裁判を下せる、という説とが、いずれも古くからある。

いずれにしても、竹を割ったような子路の気象(=気性)を、孔子がたたえたものにちがいない。

・おしまいの「子路宿諾無し」は、孔子の言葉ではない。

「論語の編者が、孔子の批評の正しさを証明するために、子路についてまた一つのことを、語ったのであるが、「無宿諾」の三字についても、両説ある。

宿あらかじめ諾すること無し、
なにごとにも、実行の困難さをおもんぱかって、
安請け合いに承諾しなかった、というのが古注の説。

「諾を宿とどむること無し」、宵越しの承諾をもたなかった、承諾したことはすぐ実行した、というのが、新注の説である。

古注によれば、率直さ故に生まれる慎重さをいい、
新注によれば、率直さによって生まれる爽快さをいうものになる。

・いずれにしても、公冶長こうやちょう第五の、
「子路聞くこと有りて、未まだ之を行うこと能わず、
れ聞くこと有るを恐る」(詳しくはこちら)は、こことつらなる。

 おっ、吉川博士は、
「折獄とは、裁判に判決を与えること」であり、
「制獄」と同じ意味であり、「他の語でいえば断獄である」とおっしゃる。

 また、「片言」と「宿諾」には2つの意味があるとも…。

 では、『角川新字源』にはどのような記載が…?
と、これら3つの熟語を検索した結果は…。

【片言】へんげん 簡単なことば。ちょっとしたことば。
一言。〔論・顔淵〕「片言可以折獄」

【片言隻辞(辭)】へんげんせきじ ひとこと。わずかなことば。一言半句。同義語:片言隻句

【折獄】せつごく=【折訟】せっしょう 訴訟をさばく。裁判する。〔論・顔淵〕「片言可以折獄者、其由也与」 
同義語:断獄

【宿諾】しゅくだく まえまえから承諾して、まだ実行しないこと。〔論・顔淵〕「子路無宿諾」

 う~ん、
残念!

角川新字源』には、「片言」「宿諾」ともに、
1つの意味しか記載されていない…。

 また、同書には、「折獄」=「断獄」とは記載されていたものの
「制獄」の2文字が見当たらない!

 そこで、再び同書(『角川新字源』)にて、
「制獄」を検索すると次のように。

【制獄】せいごく ①裁判する。同義語:断獄・折獄 
②天使の命による裁判。制は詔に同じ。詔獄ともいう。

 おぉ~
よかったぁ~(^。^)

やれやれ…、ふぅ~。

 また、冒頭に記載した、
「片言隻句へんげんせっく」という4字熟語についても、

「片言隻辞(辭)」=「片言隻句」とあり、
その意味は、「ひとこと。わずかなことば。一言半句」と。

 ちなみに、「一言半句」を
同書(『角川新字源』)にて検索すると以下のように。

【一言半句】いちげんはんく=【一言半辞(辭)】いちげんはんじ 
わずかなことば。同義語:片言隻句

 更に、同書(『角川新字源』)にて、
「隻句」を検索すると…、同じ意味が!

【隻句】せっ(せき)く=【隻言せきげん・隻語せきご】 わずかな
ことば。

 では、冒頭の
「人は『片言隻句へんげんせっく』で生きる!」とは、
直訳すれば、人間は「かたこと」、「かたはしのことば」、

すなわち、「人間はわずかなことばだけで生きる」
生き物ということになるのであるが…。

 さて、「片言隻句へんげんせっく」という字句の意味を
論語を持ち出し、字引(『角川新字源』)で補って、
執拗なほどに、長々と書き連ねた後で、

「人間はわずかなことばだけで生きる」
と結んだ私の、この「かたこと(片言)」の意味、

賢明なあなたには、ご理解できますよねぇ~(^^♪

 では、私がここまで生きてきた「かたこと(片言)」、
俗にいう、「バカの一つ覚え(=片言)」は!

というお話は、
次回のお楽しみで~す(^。^)

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