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2013年7月 6日 (土)

「余力」解説ページ 

1305166 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「ああせー、こうせー」とか、
「○○してはならない」などと、

あなたの一挙手一投足に対して、
上司の細かい指示や命令を受けながら
作業(仕事)をするのと、

自ら考えて(自らの裁量で)
主体的に、作業(仕事)をするのとでは、

あなたはどちらの方が疲れやすいですか? 

 えっ、
なにっ!?

「考えて仕事をするのは疲れる!」

「指示・命令される方が楽だ、ラクダ~」
ですってぇ~…。

 ホントに!?
などという話は、後段に譲り、

まずは、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫からの引用を主に始まる以下の学而がくじ第一 第6章を
とくとご覧あれぇ~♪

 まず、読下し文(訓読)を。

わく、
弟子ていし、入りては則すなわち孝こう
でては則すなわち弟てい
つつしんで信しん
ひろく衆しゅうを愛あいして仁じんに親ちかづき、
おこないて余力よりょくらば、
すなわち以って文ぶんを学まなべ。

 次に、その現代訳を。

孔子が言った(先生のお言葉である)。
「若者よ、家庭では父母に孝養をつくし、
社会に出ては目うえの人にすなおに従え。
言動を謹つつしんで(慎重にして)、誠実な対応をせよ。
多くの人々を愛し(交際し)人格者とお近づきに(親しく)なれ。
これらの事を実践してもなお、余力があれば、
本(四書五経などの古典)を学べ(読め)」。

 続いて、吉川博士の解説。

若者よ、父母のいる奥の間では孝行。
兄弟たちのいる表の場では弟なかよかれ。
万事に気をつけて、嘘をつくな。
人びととひろく交際しながら、人格者に親しめ。
以上のような実践をして、余裕があれば、本を読め。

一般的な教えとしては、学問を軽視した言葉ととられそうなので、弟子ていしは後生ホウションの意味であって、若者のことであり、専らそれに対する教訓だと、
清の劉宝楠りゅうほうなんの「論語正義」には説く。

 この吉川博士のお言葉、すなわち、
これは「学問を軽視した言葉ではなく、若者に対する教訓だ」
についての補足をすれば、以下のようになるかと…。

こう・弟てい・謹きん・信しん・愛あい・親しん
若者の職分(つくすべき本分。努め)であり、
これを修めないで文藝を第一にすれば、
これは人に見せる学問であって、
己の人格を修養する学問ではないと程子ていしはいっておる。
(『論語新釈』 講談社学術文庫に加筆・修正)

ということは…、人間の本質をなすもの、すなわち根幹は、
「孝こう・弟てい・謹きん・信しん・愛あい・親しん」の6文字にあり、
文芸は枝葉末節にすぎない。

 だから、若いうちに、しっかりした根幹をつくれ!
すなわち、「孝こう・弟てい・謹きん・信しん・愛あい・親しん
に努めよ。

そして余力があれば、将来に対する投資、
つまり、立派な枝葉をつけた大樹になるための投資として、

「学文(文を学べ)」、すなわち、「古典を読みなさい」
ということになるのであるが…。

 ところが、ここに問題が!

それはいわゆる、幼少期における文芸教育によって
将来が決まる! という通説。

言葉をかえれば、余力が有ろうが無かろうが、
幼少期には、「文芸を第一にすべし!」
という説や考え方である。

かくして、文芸、すなわち、枝葉末節を優先する説が
流行るにしたがって、
人間の根幹をつくる「孝こう・弟てい・謹きん・信しん・愛あい・親しん」教育はおろそかにされはじめた…。

 その結果として、自ら考えて積極的に行動する、
すなわち、自主的・主体的に行動する若者は減少の一途をたどり、
ひ弱で、余力のない、指示・命令待ち型の若者が
大勢を占める世と化したのである…。

などと説けば、これはもう、疑う余地も余力も不要の戯言ざれごと
一介の老人の戯言たわごとにすぎないのであるが…。

 では、若者の教育方針について、
あなたにお伺いします。

 あなたは枝葉末節(文芸)優先派、
それとも根幹(「孝こう・弟てい・謹きん・信しん・愛あい・親しん」)優先派、

 さ~て、どっち?

 

    <「余力」解説ページ 附録>

 ちなみに、余力とは?
と、『角川新字源』にて検索すれば、次のように。

【余(餘)力】よりょく あまりの力。力の余裕。本務以外に向けられる力。〔論・学而〕「行有余力、則以学文」

 また、同書にて、この一章の
その他の語句の意味を検索した結果は以下の通り。

【弟子】ていし 1.ていし ①年少者。父兄に対していう。〔論・学而〕「弟子入則孝、出則弟」
②教えを受ける者。門弟。門人 2.でし

【入則孝出則弟】いりてはすなわちこう いでてはすなわちてい 家庭にあっては父母に孝養をつくし、社会に出ては目うえの人にすなおに従う。〔論・学而〕

【汎愛】はんあい 広く愛する。〔論・学而〕「汎愛衆而親仁」 同義語:氾愛はんあい・博愛

【親仁】しんじん/じんにしたしむ 1.仁者に近づく。〔論・学而〕「汎愛衆而親仁」 2.おやじ
「国:わが国固有の意味・用法として」①自分の父の謙称。②老人。③かしら。親方。親分。
同義語:親父おやじ

 
 あなたは、「親仁=親父」をご存知でした?

 親父とは、仁に親しむ人、
すなわち、人格者だったのですねぇ~。

ということは…、昔の親父さんは人格者で、
今はやりの言葉でいえば、リスペクト(respect)
すなわち、尊敬に値する人!

だったのでしょうねぇ…。

 また、今の世でも、
「親父さん」と呼ばれるほどの人は…。

 では、いま、ここで、あなたが、
「親父さん」と呼べる人は、どこのどなたです?

 

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