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2013年12月21日 (土)

「下問」解説ページ

1311093 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 「下手に相手に聞かず(訊ねず)に、
ただ黙って、相手の言うことだけを
聞いとけ。

それとな、知ったらしい顔をして
べらべら喋るな!
黙って、座っとけ!

そしたら、相手が勝手に
お前の聞きたいことや
知らん事まで教えてくれるから。」

とおっしゃる上司のTさん。
 

 果たして、このTさんの言葉は
正しいのであろうか、否や…?

その真偽のほどを
孔子に尋ねてみることに…。

 先ずは、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫の
「公冶長こうやちょう第五」 第15章を篤とくとご覧あれ~♪

 最初に訓読(読下し文)から。

子貢しこううて曰わく、
孔文子こうぶんしは何なにを以って
れを文ぶんと謂うや。
わく、
びんにして学がくを好このみ、
下問かもんを恥じず。
ここを以って之れを文ぶんと謂う也なり

 次は、その現代訳(意訳)を。

弟子の子貢が、孔子に尋ねた。
「孔文子こうぶんしはどうして、
文という諡おくりなをおくられたのですか?」
孔子が答えた(先生のお言葉である)。
「生まれつき敏さとい(賢い)上に、学問を好み、
目下の者に問うこも恥としなかった。
だから、文というのだよ」と。

 続いて、吉川博士の解説の一部を。

・孔文子こうぶんしとは、衛の霊公の娘婿であり、
またその重臣であった人物であって、
性は孔、名は圉ぎょ
文子とは、死後におくられた諡おくりなである。

諡は、その人の生前の業績に対する批評として、
おくられるものであり、りっぱな人物には、よい諡、
好ましからぬ人物には、わるい諡が、おくられる。

<中略>

要するに、孔圉という人物は文子という立派な
諡をもらうには、疑問のある人物であった。

だから、子貢があやしんで、「孔文子は、どういう
資格で、文と諡されるに値するのですか」
とたずねたのである。

すると孔子はこたえた。かれは鋭敏な人物であり、
鋭敏な人物というものは、えてして自己の主観に
たよりすぎる結果、じっくりと学問をしたがらないもの
だが、かれは鋭敏な人物でありながら、
学問を好んだ。

またその学問好きの一つのあらわれとして、
自分より地位能力のおとるものにも、
質問を発することを恥じとしなかった。

<後略>

 あれっ、
Tさんの教えは、
孔子の言葉とは異なる!

 う~ん、
どうしたものか…?
と、まずは『角川新字源』を検索してみることに。

【下問】かもん 目したの者にたずねる。後輩に教えを受ける。〔論・公冶長〕「敏而好学、不恥下問」

 う~ん、
ここには答えが…。

 では、教科書(『論語』 吉川幸次郎〈著〉 中国古典選3 
朝日文庫)には…?

と再度、覗いてみれば、
以下のように。

「文」というのは、最上の諡の一つであって、
天地を経緯するを文と曰い、
道徳博厚なるを文と曰い、
学に勤め好んで問うを文と曰い、
慈恵にして民を愛するを文と曰い、
民を愍あわれみて礼に恵したごうを文と曰い、
民に爵位を鍚たもうを文と曰う

 おぉ~
納得!

Tさんは、私に「文」という諡おくりなをおくるつもりも
また、私を「文」に値する人物であるとも評価していない。

Tさんが私に求めるのは、ただ1つ。

「えげつない人!
と、周りの人々から評価される人物になれ!」
という教え(指示・命令)であった。

つまりTさんは、私にそんな役割を演ずるよう、
求めていたのである…。

 では、あなたにお伺いします。

あなたの上司は、あなたにどんなことを求めています?

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