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2014年5月18日 (日)

「忠告」解説ページ

1403174  画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 さて、とあるゴルフ練習場にて、
飛ばないボールをより遠くへ飛ばそうと、
一所懸命クラブを振っている私に対して、
友人のAさんは以下のようにのたまう。

・テークバックが小さい。もっと肩を回せ!
・テークバックで前傾姿勢が崩れよる
・身体が左右にスエーしよる
・ボールを打ちに行きよる
・ヘッドがアウトインに入りよる
・インパクトで終わったままになっている
(フォロースルーをもっと大きく!)
・クラブのトゥをあげよ(前傾姿勢を深くせよ)
・ボールの位置がおかしい(ボールをもっと左に寄せよ)
・トップで左腕が曲がりよる(左腕を伸ばせ)

などなどとうるさく、友人の私に、

スイングの改善を執拗に迫る(要求する)。

これって、忠告!?
それとも…。

などという詮索は、
暫く、横に置いて…。

 先ずは、『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選4 朝日文庫
からの引用を主に始まる、以下の「顔淵がんえん第十二」 第23章を
とくとご覧あれ~♪

 最初に、訓読(読下し文)を。

子貢しこうともを問う。
わく、
ちゅうもて告げて善ぜんもて之れを道みちびく。
不可ふかなれば則すなわち止む。
ずから辱ずかしめらるること無かれ。

 次に、現代訳を。

弟子の子貢が、先生(孔子)に、友人について尋ねた。
孔子が答えた(先生がおっしゃいました)。
「真心を込めて、善い方向に導くよう、伝え(告げ)て、
聞き入れられなければ、しばらく中止して様子を見なさい。
執拗に迫って、自分が恥をかくことのないようにね」と。

 続いて吉川博士の解説を。

・忠もて告ぐとは、誠実による勧告である。
現在の日本語の「忠告」が、ここから出ること、
いうまでもない。

・道の字は動詞であって、みちびく。
ぶっつけに導の字につくるテキストもある。

・「不可なれば則ち止む」、うまくいかない場合
には中止する。友情には限界があるからである。

・「自ずから辱ずかしめらるること無かれ」。
こちらの善意を無理に注入しようとして、
いやな目にあう必要はない。

・不可なれば則ち止む、とは、全然中止すること
でなしに、しばらくやめて相手の反省をまつのだ
と、仁斎の「古義」にはいい、この条では、徂徠も
それに全面的に賛成している。

「仁斎先生曰わく、其の人、可とせざれば、則ち暫く
止めて言わず。其の自ずから悟るを俟つと。
味わい有るかな、其の之れを言うや。

人多く以為おもえらく、交わりは是ここに於いてか
絶つ可しと。小人なる哉」。

・また参照すべき条として、里仁第四にあったのは、
次の言葉である。

「子游曰わく、君に事つこうること数しばしばすれば
れ辱ずかしめらる。
朋友に数しばすれば、斯れ疏うとんぜらる」。

 さて、冒頭のAさんの言葉は、
フィードバックやアドバイスの類であり、
必ずしも、「忠告」とは限らない!(と、私は思う)。

 仮に、フィードバックやアドバイスの類であったとしても、
それらは相手に求められてからするものであり、

たとえ、友人に、であったとしても
また、それらが真心から出た言葉であったとしても…。

それは正鵠せいこくを得ていれば(的の真中を射ていれば)いるほど、
一般の人々には、うっとうしい奴、いやな奴として敬遠され、
遠ざけられかねない。

私が思うに(以為おもえらく)、世の多くの人々は、多弁な人、
特に、男のおしゃべりは、鬱陶しい、嫌な奴として敬遠され、
遠ざけられかねない。

「男のおしゃべりとは、交わりを絶つべし!」
などといい…。

 また、「部下には、わかるまで、何度でも、しつこく言え!」
「耳にタコができるまで言え!」などとのたまう上司が、
世に中にはいらっしゃるものの…、その効果の程はといえば…。

推して知るべし!

 思うに、この「わかるまで、何度でも言え!」
という言葉の裏には、「あせらず、あわてず、あきらめず、
時宜を得た指導を繰り返せ!」という意味が
込められ(隠され)ているのであろうか…?

 さて、話を冒頭のAさんに戻せば、
Aさんは俗にいう、「教え魔」!

故に、求められてもいないのに、
Aさんはしばしば、アドバイスをしたがる。

 一方の私はといえば、
その都度、Aさんには以下のような質問と
リクエストを繰り返しているのである…。

「Aさん、それって事実!?
それとも、Aさんの解釈?」

「Aさん、事実のみを鏡のように、
私に返してくださいね」などと…。

 ちなみに、タイトル他の、この章の熟語を
角川新字源』にて検索した結果は、以下のとおり。

【忠告】ちゅうこく 真心をこめていさめたり勧めたりする。
 〔論・顔淵〕「忠告而善道之」

【善道】ぜんどう ①よいほうへと導く。
 〔論・顔淵〕「忠告而善道之」 同義語:善導。
 意味②③は割愛。

 では、あなたにお伺いします。

あなたが部下や友人に忠告する時、
何(どんなこと)を意識しています?

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