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2015年3月 8日 (日)

「其身正(そのみただしければ)」解説ページ

1412025 画像は秋田の友人からのプレゼントです。

 さて、今日の会議でも…。

「わしの言うことをちっとも聴いてない!」
と、いつものように、怒鳴り声をあげる瞬間湯沸器のKさん。

 その訳は!?

というその前に、先ずは、
『論語』 吉川幸次郎(著) 中国古典選3 朝日文庫からの
引用を主に始まる、以下の「子路しろ第十三」 第6章を篤とく
ご覧あれ~♪
 

 最初に、訓読(読下し文)を。

わく、
の身ただしけば、
れいせずして行おこなわる。
の身ただしからざれば、
れいすと雖いえども従したがわず。

 次に、現代訳を。

先生(孔子)がおっしゃいました。
上司が正しい人であれば、
命令しなくても、部下は動く。
上司が正しい人でなければ、
命令を下しても、部下は従わない。

 続いて吉川博士の解説を。

・為政者自身が正しければ、命令を下さずとも、
万事が遂行される。

為政者自身の身もちが正しくないときは、
命令を下しても、服従されない。

皇侃おうがんいう、もの自体の形がまっすぐであれば、
影もまっすぐであると。

・この条は、政治の要諦として、必要な条件では
あるに違いないが、充分な条件であるかどうかは
疑問としなければならぬ。

本来の孔子の思想が、いかようであったかは、
しばらくおき、後代の儒者には、往往にして、
これだけで必要かつ十分な政治の条件と見る
ものがある。

 んっ?
上司が正しい人であるか、否かで、
企業の業績は変わる!
と、思いきや…。

それは「必要な条件であって、
十分な条件ではない!」
と、吉川博士はおっしゃる。

 そこで、『角川新字源』にはどのように?
と検索してみるも…。
残念!!!

同書(『角川新字源』)には、この一章に関する熟語や
故事・諺の類に遭遇できず。

 そこで「ただしい(ただし)。ただす」とは?
と、同書(『角川新字源』)の同訓異義を見れば、以下のように。

【正】せい/しょう 「邪」の対。
真四角で少しもゆがみのないこと。
「ただす」と読むときは、まっすぐで、
曲がったりみだれたりすることのないようにする。
罪のあるのをただす。すじをただす。
〔論・学而〕「就有道而正焉」

 また、「したがう」とは?
と、同書の同訓異義を見ると、次のように。

【従】しょう/じゅう 相手のとおりに従う。
つき従い共をする。
〔論・為政〕「従心所欲、不踰矩」

 んっ、
そう言えば!

かつて、私の周りにも「正」という
名前の上司がいらっしゃったが…。

その「正」さんは、
「真四角で、少しもゆがみのない」人ではなかったし、
また、「まっすぐで、曲がったりみだれたりすることのない」
人でもなかった(と私は思う)。

しかし、自らは一曲も二曲もしていたものの、
周りの人々に対しては、「曲がったり、乱れたりすること」を
是とすることはなかった。

否、自らが曲がっていることを自認していたのか、
その正さんは周りの人々に対しては
真直ぐであることを折に触れて要求した。

 では、かような「正」さん」が
嫌われ者や、部下に敬遠される人であったかといえば…、
否であった。

 したがって、上司の正さんが、
「命令を下さずとも、万事が遂行され」
企業は伸展・発展していった。

 ところが、冒頭のKさんは、
「まっすぐで、曲がったり乱れたりすること」を毛嫌いし、
「真四角で、少しもゆがみのない」人を自認する。

 それ故にか、Kさんは些事や細事にこだわり、
事細かな指示や命令を下すことを是としていた。

が、部下はこのKさんの言動に
うんざりしていた。

 したがって、Kさんが命令を下しても、
その命令に服従する部下は
減少の一途を辿っていった。

 そして、今日もまたKさんは、会議の席上で、
「わしの言うことをちっとも聴いてない!」
と冒頭のような怒号を発せざるを得なくなって
しまっていたのである…。

哀れ、Kさん!?

 この卑近な事例を以てしても、「其身正そのみただしければ」は、
「必要な条件ではあるに違いないが、充分な条件ではない」。

 では、「正」、すなわち、「真四角で、少しもゆがみのない」
人を自認するKさんに必要なものが何かといえば…。

「其恕乎それじょか」!?

 さて、あなたにお伺いします。

あなたの上司に不足しているものは何だ!
と、あなたはお考えです?

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